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備忘録的に感想を書き連ねます

権威主義国家との対立:地政学から見る日本の課題

タイトル:経済で読み解く地政学

著者:上念 司

出版日:2023/7/30

出版社:扶桑社

 

 

ふせんを付けたところをいくつか抜粋

25ページ

我々西側諸国から見れば理解不能にしか見えない侵略行為ですが、(中略)権威主義国家の独裁者が真に受ければ戦争が起こります。

彼を知り己を知れば百戦殆からず。彼を知らずして己を知れば、一勝一負す。彼を知らず己を知らざれば、戦う毎に必ず殆し。

『孫氏・謀攻』より

まあ、日本人という特性上、なかなか権威主義国家のことを理解しきるというのは難しいですが、だからこそきちんと勉強しようとしないと一生理解できないし、いつか負けさせられると。

 

33ページ

ただ、一般人を犯罪や諜報活動に引き入れるときに、最初は合法的な行為を頼むというのは常套手段です。

これは、もう自分も気を付けないかんなと。

いつ加担してしまうか分からんから。

 

 

69ページ

Geopolitics=地政学とは、簡単に言うと、ズバリ「地理概念上に展開される国家政治戦略の学問」であり、(中略)この学問は西側の列強が一九世紀中ごろから現代に至るまでの間、いかに世界を区分けして定義し、そして支配・統合していこうとしていたかを、学問的な冷静な視点でその大枠をおしえてくれる(略)

奥山真司著『地政学ーアメリカの世界戦略地図』(五月書房)p2~3より抜粋

 

 

91ページ

ランドパワーの国々では、理性を絶対視し、その理性の集合体である極めて観念的な「主権なるもの」を分割不能な絶対に正しい一般意思と解釈します。

(中略)

いっぴう、シ―パワーとの国々において、理性は絶対視されません。むしろ、その理性に従っても間違う可能性を常に考慮します。そのため、国家も主権も所詮は社会契約であり、間違えたら更新すればいいという発想になります。

ランドパワーとシーパワーの差。

もう少しいろいろ記載されてますが、地理的状況だけでなく、そこから発展して思想にも表れてくるようですね

 

185ページ

もちろん、自律的運動命題の発想に従えば、中国はこのような地政学的なアメリカの動きに対して、その意図とは逆の結果を出すことも可能です。

独自に半導体製造装置やソフトウェアを開発し、欧米や日本を追い抜けばいいのです。

ところが、中国がそれに成功する確率は極めて低い。なぜなら、イノベーションとは経済的自由によってもたらされるからです。

上念さんや倉山さんの口からよく聞く気がします

自由経済

もはや今の日本は統制経済であると

tobashiri-uta.hatenablog.com

 

とても勉強になりました